連載 多国籍軍に学ぶ組織変革

62. 簡潔に話す

軍隊では簡潔な指示は生き残る為の必須条件だ。戦場ではノイズのある無線機を使ってのコミュニケーションが日常的に起こる。ジェッド・ストーンは言う。「戦闘中の指示は復唱で確認する。上官の指示が簡潔ならば部下は復唱できる。復唱できる指示は実行できる。」

ビジネスでも同じだ。簡潔なメッセージが現場を動かす。オンライン会議では顕著だ。

 

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4. 簡潔なものは実行される

13. 誤訳が死を招く

 

ジェッド・ストーン  元英国海兵隊将校。 王立海軍学校幹部養成プログラム卒業、山岳共同作戦のスペシャリスト、鋼鉄ワイヤー滑降世界記録保持。 

  

61. 運を掴め!

元寇の神風、桶狭間の豪雨、日本海海戦のバルチック艦隊の航路。戦争の歴史で、一つの幸運にも恵まれないまま勝ったという例は存在しない。ノルマンディ上陸作戦でもヒトラーの寝起きの悪さが連合軍を助けた。ダミアン・マッキニーは言う。「戦場は悪運だらけだ。状況変化を嗅ぎ取り幸運を察知する能力が勝利を呼び込む。」

ビジネスも同じだ。

 

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17. 最後は直感

29. 不条理は起こる

 

ダミアン・マッキニー CEO  元英国海兵隊将校。大英帝国五等勲爵士(MBE)。1999年マッキニーロジャーズ設立。東アフリカ、ケニア生まれ。

 

60. 資質を炙り出す 

サー・ロバート・フライは言う。「士官学校の責任は、実戦で指揮を執る資質の無い者を見極める事だ。もし彼らがそのまま卒業して戦場に出てしまったら多くの部下が死ぬ。」ビジネスでも危機は資質を炙り出す。自社が譲れない資質を明確にし、それを持つものだけを経営者にする企業が勝ち残る。

 

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14. 士官は作られ将軍は生まれる

26. 戦場で評価はできない

32. 「10年早い」が組織を潰す

 

サー・ロバート・フライ  元英国海兵隊中将 (KCB, CBE)。9.11同時多発テロ対応英国軍事戦略責任者、英国国防省作戦本部長、イラク多国籍軍副司令官等を歴任。ロンドン市名誉市民。

https://en.wikipedia.org/wiki/Robert_Fry

 

59. 全員で考える 

戦場で想定外の事態が発生すると情報が錯綜する。ダミアン・マッキニーは言う。「情報は常に足りない。リーダーは、どの情報が無いか、その情報があればどう仮説が変わるかを考える。一人でも多くの兵士がリーダーと同じ思考をする部隊が生き残る。」ビジネスの危機下も同じだ。リーダーに全情報が集まる迄は待てない。明確なチームミッションを共有し、一人でも多くの社員が自ら考える組織が勝ち残る。

 

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25. 考えながら戦え

50. 聴くか?死ぬか?

51. 言うか?死ぬか?

 

ダミアン・マッキニー CEO  元英国海兵隊将校。大英帝国五等勲爵士(MBE)。1999年マッキニーロジャーズ設立。東アフリカ、ケニア生まれ。

 

58. やり方を変える 

1980年代、英米軍は予測不能なテロリスト戦に対応して上意下達の組織運営を180度変えた。上官はミッションと制約以外を大胆に権限委譲し、現場は自律判断と行動が出来る兵士の養成を始めた。ミッションリーダーシップだ。

コロナで先が読めないビジネスも同じだ。

最も硬直した組織の一つである軍隊が変わったのだから、企業も変われる。

 

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57. 自信を伝える 

危機下では刻々と状況が変わる。リーダーといえども常に最新情報を得ているわけではないし、その情報が間違いだったと判明することも起こる。それでもリーダーは自信ある態度をとり、部下の信頼を勝ち得なければならない。

ダミアン・マッキニーは言う。「自信の裏付けになるのは、どれだけ考え抜いているかだ。膨大で曖昧で変化する情報と格闘しながら、あらゆる解決策を考え続ける。」

誰よりも考え抜いているという自信は、必ず部下に伝わる。リーダーの自信が部下からの信頼を生み、部下の信頼が着実なアクションを起こす。

 

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18. 最初の一撃でプランが変わる

 

ダミアン・マッキニー CEO  元英国海兵隊将校。大英帝国五等勲爵士(MBE)。1999年マッキニーロジャーズ設立。東アフリカ、ケニア生まれ。

 

56. カリスマはいらない 

サー・ロバート・フライは言う。「予測不能な敵が相手のテロリスト戦では、一人一人の兵士が考えて判断する事が求められる。カリスマに盲従する部下は生き残れない。」

部や課でも簡単にミニカリスマが生まれる。「○○さんが言っているから」で話が通るなら危険だ。

「なぜ」を問う事がカリスマの誕生を防ぐ。

「なぜ」を問う事が考える習慣を植え付ける。

危機は考える社員を創る好機だ。

 

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25. 考えながら戦え

 

サー・ロバート・フライ  元英国海兵隊中将 (KCB, CBE)。9.11同時多発テロ対応英国軍事戦略責任者、英国国防省作戦本部長、イラク多国籍軍副司令官等を歴任。ロンドン市名誉市民。

https://en.wikipedia.org/wiki/Robert_Fry

  

55. 塹壕から飛び出す力 

銃弾が飛び交う中、塹壕から飛び出し敵前を走り抜けるのは尋常な精神ではない。ジェッド・ストーンは言う。「共に飛び出す仲間がいるから飛び出せる。仲間を殺したくないから飛び出せる。」

ダミアン・マッキニーも口をそろえる。「仲間を好きか嫌いかの次元ではない。極限状態では、自分の為に出る力より仲間の為に出る力の方が遥かに大きい。」

チームで戦うから恐怖に打ち克つことができる。

 

ビジネスも同じだ。

 

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43. 恐怖を知れ!

48. 危機下こそ任せろ

 

ジェッド・ストーン  元英国海兵隊将校。 王立海軍学校幹部養成プログラム卒業、山岳共同作戦のスペシャリスト、鋼鉄ワイヤー滑降世界記録保持。

ダミアン・マッキニー CEO  元英国海兵隊将校。大英帝国五等勲爵士(MBE)。1999年マッキニーロジャーズ設立。東アフリカ、ケニア生まれ。 

  

54. 弛緩させろ! 

ある会議が紛糾し始めた時だ。一度トイレに出て帰ってきたジェッド・ストーンが両開きのドアを蹴破るように入ってきて、

「動くな!」

と叫び、銃を構えるポーズをとった。一瞬の沈黙の後、参加者全員が爆笑し平常心を取り戻した。

ジェッドは言う。「軍隊ではチームが不要な緊張状態に入ってしまったら、気づいた人間が全員の目を覚まさせる。」

「5分休憩!」の一言でも空気は変わる。

 

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30. 殺されても死なないから信頼される

 

ジェッド・ストーン  元英国海兵隊将校。 王立海軍学校幹部養成プログラム卒業、山岳共同作戦のスペシャリスト、鋼鉄ワイヤー滑降世界記録保持。

 

 

53. 絆を活かす

ダミアン・マッキニーは言う。「困難な紛争に参戦する多国籍軍はリーダー同士の個人的信頼を大切にする。戦闘に勝つ為と鎮圧後の地域運営を成功させる為だ。」

ビジネスでの危機下も同じだ。事務的な関係を超えた個人レベルの相談、援助、鼓舞が企業の危機克服を可能にする。危機脱出後は、こうした絆が常識破りのスピードを生み出す。

 

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ダミアン・マッキニー CEO  元英国海兵隊将校。大英帝国五等勲爵士(MBE)。1999年マッキニーロジャーズ設立。東アフリカ、ケニア生まれ。

 

52. 部下に寄り添う

ダミアン・マッキニーは言う。「戦時には平時以上に頻繁なコミュニケーションが求められる。情報伝達を円滑にし、部下の精神的疲労を和らげるからだ。上官は、部下から直接戦況を聴き、奮闘に感謝し、笑顔でジョークを言う。」

ダミアンは外出自粛下のビジネスも同じだと言う。「現場メンバーのテレビ会議にひょいと顔を出す、気軽に部下のスマホに電話する、社員のメールに素早く返信する。リーダーの心遣いと最新テクノロジーの活用が組織を疲労から守る。」

部下に煙たがられる心配は危機が去ってからすればよい。緊急事態下で彼らの力を引き出すのは『自分は上司から大切に思われている』という実感だ。

 

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ダミアン・マッキニー CEO  元英国海兵隊将校。大英帝国五等勲爵士(MBE)。1999年マッキニーロジャーズ設立。東アフリカ、ケニア生まれ。

 

51. 言うか?死ぬか?

戦場で作戦会議をする際、各部隊を代表する将校は発言を求められる。必要な発言をしないと不可能な作戦が合意されてしまう。必要な質問をしないと部下に説明できない。合意した後は、100%自分が納得した作戦として部下に伝える。軍隊の常識だ。

リチャード・ワッツは言う。「戦場と比べるとビジネスの中間管理職は失敗すると分かっていても発言を控える事がある。自分の評価や他部門の不満を気にするからだ。軍隊の具申(上官に意見や事情を述べること)に相当する組織ルールも弱い。」

 

勇気とは、起立して声に出すことである  by ウィンストン・チャーチル 

 

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リチャード・ワッツ  元英国海兵隊将校。大英帝国四等勲爵士(OBE)。アシュリッジ・ビジネススクール、マンチェスター・ビジネススクール修了。

 

50. 聴くか?死ぬか?

刻々と変化する戦場で部下の報告や意見を聴く事は、死傷者を最少にして勝利するために不可欠だ。上官は、自分からの話を最短にする、敢えて後方に座る、発言者の目を見て頷くなど、意図的に部下が話しやすい環境を作る。

ビジネスに於いても、変化する環境下で部下から情報やアイデアを引き出せなければ判断を誤る。サー・ロバート・フライは言う。「戦場と比べるとビジネスでは部下の意見を聞く姿勢が弱い。部下が意見を言い易くするスキルも低い。死ぬことが無いからだ。」

 

勇気とは、着席して耳を傾けることである  by ウィンストン・チャーチル

  

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16. Why do you have meetings?

39. 見る・聞く・感じる

 

サー・ロバート・フライ  元英国海兵隊中将 (KCB, CBE)。9.11同時多発テロ対応英国軍事戦略責任者、英国国防省作戦本部長、イラク多国籍軍副司令官等を歴任。ロンドン市名誉市民。

サー・ウィンストン・チャーチル  サンドハースト王立陸軍士官学校卒。英国海軍大臣(1911-1915、1939-1940)。英国首相(1940-1945、1951-1955) 

 

49. ミッションから逆算しろ

優秀なリーダーであっても常に正しい決断ができる保証は無い。ダミアン・マッキニーは言う。「自分の決断に不安を感じた時は、ミッション達成から逆算する。全ての決断は、生き残ってミッションを達成するための手段だ。」

ビジネスでは、後々の自分の評価や、現在の部下の不満に引きずられて迷いが生じる。命が懸っていないからだ。ミッション達成の最終責任を取る覚悟をすれば迷いは無くなる。

  

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22. 殺されても死なないから信頼される

 

ダミアン・マッキニー CEO  元英国海兵隊将校。大英帝国五等勲爵士(MBE)。1999年マッキニーロジャーズ設立。東アフリカ、ケニア生まれ。  

 

48. 危機下こそ任せろ

マーク・ノートンは言う。「地上戦で最悪の状況とは敵に包囲される事だ。その時、恐怖に駆られた隊長が本能に従うと、部下一人一人に細かく指示を出してしまう。全滅コースだ。一人の隊長が何十人分の最適行動を瞬時に判断出来るはずがない。生き残る隊長は、どこに血路を開くかという決断に集中し、個別の戦闘判断は部下に任せる。士官学校では本能を抑えて部下に任せる習慣を叩き込む。」
ビジネスでは危機下において上司が全部指示してしまうことがある。逆だ。危機下のリーダーに求められるのは、大局の決断と、現場への権限移譲だ。平時でもそのやり方が組織の力を引き出す。
  

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マーク・ノートン  元英国陸軍将校。元サンドハースト王立陸軍士官学校教官。 

 

47. 最新兵器を舐めるな

軍人は最新テクノロジーに貪欲だ。優秀な兵士が束になっても最新兵器にかなわない事は、信長の火縄銃、日露戦争の機関銃、第二次世界大戦の航空機と、歴史が証明している。軍人は未完成の新兵器を使う事に躊躇が無い。敵が先に使うリスクを知っているからだ。
軍隊と比べるとビジネス界は最新テクノロジーに対する危機感が弱い。予算、技術的な成熟度、社員の適応力、全社の足並みなど、導入を先送りする理由がいくらでもあるからだ。
ダミアン・マッキニーは言う。「特殊部隊の兵士が10人いても、最新のロボット兵器1台に勝てない時代が必ず来る。自分が使う側に立つ以外ないだろう?」
  

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21.「教える」と「指示する」は違う

43. 恐怖を知れ!

 

ダミアン・マッキニー CEO  元英国海兵隊将校。大英帝国五等勲爵士(MBE)。1999年マッキニーロジャーズ設立。東アフリカ、ケニア生まれ。 

 

46. 真のパラシュート部隊を作れ

戦場で最も尊敬される集団の一つがパラシュート部隊だ。敵の後方に展開して挟み撃ちにする効果は絶大だが、包囲されることを前提に単身降下する勇気は尋常ではない。アレックス・マッケンジーは言う。「それでもパラシュート部隊を志願する者がいるのは、困難なミッションを成功させる鍵だという誇りがあるからだ。」
ビジネスではパラシュート部隊のイメージは悪い。本社から着任して短期間様子だけ見て戻る人間がいるからだ。尊敬すべきは、仕事の大小に関わらず、降下後の退路を断って奮闘する人たちだ。
彼らが誇りを持って困難なミッションに挑戦できる組織は強い。
 

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アレックス・マッケンジー  元英国陸軍将校。アフガニスタン戦争でパラシュート部隊指揮官を務めた。地雷で足を失った兵士たちによるカヌーでの大西洋横断Row2Recovery 代表。

 

45. 勝どきを上げろ

古今東西、軍隊は勝利の直後にリーダーの音頭で勝どきをあげる。ダミアン・マッキニーは言う。「戦場は嵐の中と同じだ。兵士には戦闘が終わったことすら分からない。味方には死傷者もいる。だからこそ、勝利の直後に全員で祝福する勝どきが不可欠なのだ。」
年間売上を達成した最終日、巨大システムの稼働初日など、高い目標を達成した時ほど社員の疲労は極限に達している。そこに至る過程では不条理に近い無理を強いた事もあろう。ビジネスリーダーも勝どきのタイミングを忘れてはいけない。
今から勝どきの準備をしておかないか
 

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ダミアン・マッキニー CEO  元英国海兵隊将校。大英帝国五等勲爵士(MBE)。1999年マッキニーロジャーズ設立。東アフリカ、ケニア生まれ。 

 

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2020.6.27

2020.6.24

new! ダイヤモンド・オンラインにて、岩本のインタビュー記事『英海兵隊式リーダーシップが企業の「対コロナ最終兵器」である理由』 が掲載されました。

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2020.3.13

日経Biz Gateにて、岩本の記事 「新型コロナは対テロ戦 リーダーシップは多国籍軍流で 」 が掲載されました。

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2020.1.5